相手から親切にしてもらったり何かをもらったとき、お返ししなければな~と感じた経験ってありますか?
お返しをできなかった場合、何か罪悪感を感じることすらありますよね。
この現象、どうやら「返報性の原理」が効いているらしいです。。
今回の記事では、返報性の原理がキングダムでも描写されている大切な心理であることを紹介していきます。
この記事を読めば、返報性の原理をより身近に理解でき、人間関係やビジネスにおいて、物事を優位に進めることがでいるようになるかもしれません。
では、キングダムで通じて、返報性の原理を一緒に学びましょう!
返報性の原理がキングダムで使われています
返報性の原理の言葉の意味は以下の通りです。
キングダムでも、返報性の原理の描写が描かれており、私ホンキングからいわせると、原先生が意図的に描いているように見えます。
返報性の原理を読者に身近に感じてもらうためでしょう・・・
番吾の戦いで飛信隊へ援軍に入る王賁 <引用:キングダム 71巻>
趙北部での大戦の2戦目、番吾の戦い。
右翼に入った飛信隊は序盤、李牧を追う決断をした・・・
信が本陣を離れれば、相対する袁環軍7万に対して、飛信隊は3万から2万になってしまい、ピンチに陥ってしまう・・・
遊軍に配置された玉鳳隊は、飛信隊の援軍に入り、右翼を助ける形となった。
王賁は、影丘の戦いで一度飛信隊に命を救われており、そのお返しとして、飛信隊の援軍に入ったのだ。
信と河了貂は、王賁が玉鳳隊を率いて助けにきてくれることを信じられたから、李牧を追う決断をすることができました(これが李牧の策だったのですが・・・)。
義理堅い王賁は、「返報性の原理により、影丘の戦いで飛信隊に助けられたことに対してお返しをした」ということですね。
もう一つ、事例を紹介します。
裏切った斉国に対して進軍する合従軍を追う蒙武軍 <引用:キングダム 33巻>
秦を滅ぼすために結成された合従軍は、秦の驚異な粘りの前に、敗れた・・
秦としては圧倒的な不利な状況でも勝利できたのは、斉国が合従軍に加わらかったことが大きい。
それはこのうえない大きな恩である。
敗れた合従軍は、裏切り者の斉国に進軍を進める・・・
昌平君はすかさず、斉を助けるために、蒙武軍に合従軍を追わせた。
返報性の原理が働き、秦国は、合従軍に加わらず静観してくれた斉に対して、すぐさま助けに入ったのです。
秦と斉の両国の関係において、重要な局面であったことが、蔡沢の「さすが昌平君、打つ手が早い」という言葉に含まていますね。
これら2つの描写は、組織や個人の関係性において、返報性が重要なものであることを考えさせられる描写ですね。
返報性の原理は4種類
返報性の原理は、基本的にはギブ&テイクのようなものですが、4種類あります。
一般論となりますが、理解を深めるために、4種類の返報性に触れておきます。
① 好意の返報性
相手から「好意」を受けとった際に、お礼やお返しをしたくなる心理状態のことを「好意の返報性」といいます。
売れる営業マンは、意図的に得意先へ多く接点をとります。
お客様は話を聞いてくれたり情報を提供してくれたりする営業から物を買いたいという好意の返報性の心理を知っているからです。
街でよくみる、無料体験や試食提供も、この好意の返報性を活用したマーケティング戦術です。
無償のサービスを受け取って、思わず買ってしまったり、断りにくくなったりした経験は誰にでもありますよね、これは好意の返報性が効いているからです。
② 敵意の返報性
相手から「敵意」を受け取った際に、同じように敵意を返したくなる心理状態のことを「敵意の返報性」といいます。
会議の場で、嫌な言い回しの言葉を受けると、自分も相手に言い返してやろうと思う場面がありますよね。
世の中のケンカは一方の否定的な感情が、相手にも伝染して起こります。
敵意の返報性は、どちらかが相手の意見を受け入れる心がな限り、相互作用しつづけ、エスカレートしていきます。
例外はあるにせよ、一度嫌いになった人を好きになる可能性って極めて低いですよね・・・敵意の返報性を学ぶと自然なことかと納得がいきます。
③ 譲歩の返報性
相手が譲ってくられたことに対して、今度は自分が譲ってあげたくなる心理状態のことを「譲歩の返報性」といいます。
電車で席が空いたとき、立っていた人にどうぞと声をかけられて、あなたこそどうぞと、譲ってあげたくなった経験は誰にもありますよね。
譲歩の返報性は、慎みや遠慮、といった道徳心からきているものだと思います。
営業のシーンでよく使う「ドア・イン・ザ・フェイス(譲歩的依頼法)」も、譲歩の返報性を応用したものです。
営業が値引き(譲歩)してくれたら、受け手も購入(譲歩)しなければ悪いと思わせる交渉術となります。
【営業】はじめに想定より少し高めの見積額を提示
【お客様】相手高くて買えないと断る
【営業】困りながら値引きをする、または、別なお手頃な商品を提案する。
【お客様】せっかく値引きしてもらった、またはお手頃な商品を提案してくれたから買おうかな・・・
といった感じです。
断ったときの「申し訳ない」という相手の心理を、利用する手法ですね。
しかし、熟練のお客様はドア・イン・ザ・フェイスを読み切っており、営業の想定を超える粘り強さで、営業マンを苦しめるケースがあります。
ドア・イン・ザ・フェイスが逆効果になるケースもあるので、注意してくださいね笑。
④ 自己開示の返報性
相手がプライベートな情報や秘密を開示されると、自分も同じ程度の情報を開示したくなる心理状態を「自己開示の返報性」といいます。
「〇〇さんだらか話すんだけど・・・」と相手から悩みや秘密を聞かされると、同じように話をしてもよいかな~となった経験は誰にでもありますよね。
最近入った若手社員が心を打ちとけないよね・・・って世代のせいにしているリーダーのあなた・・・
まず、あなたが自己開示できているか、確認しましょう。
あなたが閉ざしていては、後輩はいつになってもあなたとは心を開かないでしょう。
自己開示の返報性は、貴重な情報や本音を聞き出すための、営業スキルや対人関係のテクニックとしても知られています。
よって、私の場合、「ホンキングさんだから話すんだけど・・・」と切り出された場合、しっかり相手を判断して、自分も返報性で反応するか、聞き流して誤魔化すかを決めています笑。
返報性の原理において本当に大切なこととは⁉
ここまで、返報性の原理を解説してきましたが、理解することが重要ではありません。
ここでは、返報性の原理で本当に大切なことを「3つ」だと私は思っています。
① 返報性の原理を理解して行動・反応する
まず、私のブログでよくいうことですが、知識を知っているだけでは意味がありません。
時と場合、相手を判断して、適切なときに返報性の原理を活用しましょう。
返報性はテクニックとして、多用しすぎると、相手に見透かされたり、後味の悪さを感じさせたりしてしまいます。
また、高価なものを贈るなどは、相手が同等な価値のものをお返ししなければならないと困ってしまうことも多いので、一般常識的な限度をもちましょう。
② 見返りを期待しない
好意の返報性が当たり前と思って、見返りを求めるのはNGです。
相手を喜ばせたいという気持ちが、返報性を生むのであって、見返りを求める下心がある時点でそれが相手に伝わります。
「ここまでお客様にしてあげたのに、買ってくれなかった・・・」と、お客様のせいにする営業マンがいますよね。
売れない営業マンは、契約成立という見返りを求めている様子が随所に出てしまい、見透かされてしまいます。
「刻石流水」というとことわざがあります。
受けた恩は石に刻み、かけた恩は水に流すという意味ですね。
自分が受けた恩は決して忘れず心に深く刻み、相手にしてあげた親切なことは見返りを求めず忘れるとよい、という教えです。
これを、敵意の返報性の面からいいかえると・・・
自分がもたらした害(敵意や恨み)は自責として深く反省し、相手からうけた害(敵意や恨み)には反応せず、さっと忘れる・・・
刻石流水・・・うーん、私も、人間の未熟さを感じざるをえません。
③ 恩返しよりも恩送りをしよう
恩返しはもちろん大事ですが、あくまで自分と相手の1対1の関係性です。
恩返しをするよりも、世の中をよくするという意味で素晴らしい考え方が「恩送り」です。
恩送りとは「受けた恩を相手に返すのではなく、別の人に贈ること」です。
人に親切にされた恩を、別の誰かにバトンのように渡していくと、世の中に良い連鎖が広まっていくのです。
目上の人や先輩が善意で食事をご馳走になるケースがありますよね。
もちろん、感謝の気持ちで御礼をいうのは必要ですが、次の食事をご馳走することは相手も求めていません。
そうではなく、気にかけている後輩を食事につれていき、ご馳走する(可能な範囲で)とよいでしょう。
恩送りの反対を考えると恐ろしいです。
仇返しで2人で喧嘩するのはまだよいですが、仇送りで他人に迷惑をかける行為は最悪です。
無差別な暴力事件などはまさにこれにあたりますが、仇送りは以外に身近です。
意外に気づいていないですが、不機嫌そうな顔して働いている人って、仇送りして、社内の雰囲気まで悪くしている輩ですよね。
仇送りではなく、恩送りができるよう人徳を磨いていきましょう!
まとめ
今回の記事では返報性の原理について、キングダムの描写を紹介しながら、解説してきました。
まとめると
となりました。
私はキングダムを書いてくださっている原先生に恩を感じています。
ここにも返報性の原理がはたらいてますので、マンガはもちろん、映画やアニメもみて、恩を返すようにしています。
さらには、この最強のキングダム読法のブログ記事を書くことを通じて、世の中にキングダムの魅力を広め、読者に少しでも元気にビジネスライフを送ってもらえるよう、恩送りをしていきたいと思っております。



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